要介護度に応じて、居宅で過ごす要介護者も介護保険の援助を受けることができます。要介護度のランクは7段階あり、一番軽度の要支援1から最も重度の要介護5までとなっています。しかし、これらのランクに関わらず、介護保険の利用者として認められれば、20万円の住宅改修費や10万円の福祉用具費用の支援も受けることができます。しかも、介護保険が適用されるのは65歳以上の高齢者だけではありません。40歳以上の介護保険の加入者であれば、脳の血管障害や若年性の認知症などにより介護が必要になった場合にはサポートを受けることができます。
このような支援が受けられる介護保険は、健康保険と同様に強制加入をしなければならず、一定額以上の所得のある人は保険料を支払うことが義務付けられています。とはいえ、保険料だけでは介護にかかる費用を全額をまかなえないため、実際は税金も投入されていますが、少子高齢化で労働人口が減る現状では財政を圧迫し、深刻な問題となっています。
そのため、今後は介護に関する出費の見直しが頻繁に行われ、要支援1や2の利用者への支援額はますます減額されることが予想されます。しかし、そうなると、居宅で過ごす要介護者とその家族の負担は、再び増すことになるので、今後は保険適用外サービスの需要が増えることが予測されるでしょう。今後介護業界で働こうと思う方は、今以上に活躍の場が増え、担う業務も多岐にわたってくるかもしれません。